栃木県大田原市 ゴルフ練習場 防球ネットのオーダー製作・施工~完成

栃木県大田原市 ゴルフ練習場・大田原ゴルフセンター様の防球ネットオーダー製作・施工~完成までの動画集です。

【現状(施工前)】
既存の固定ネットは、左右どちらも上段・下段と2段(固定)になっており、強風でワイヤーが切れるなどしています。
奥のカーテン状態は、ネットを下げているのではなく、ワイヤー切れによってネットが落ちている状態です。

自社工場で強靭に製作したネットを準備済み。職人たちが張り替えする網の配置中です。

【施工後】
右側のネットは固定ネットを解体して、1枚ものの可動式ネットとして張り替え設置します。
左側のネットは現状(2枚の固定)のまま補修を行い、上部まできっちり張ります。

職人はワイヤーが切れた固定ネットを外して解体しています。
奥ではゴンドラ作業でネットを取り外して、ワイヤー・滑車の交換をしています。

既存の上段ネットと新しいネットを組み込みして、移動可能な1枚のネットして張替えします。

上部ネットに縫込みされたガイドワイヤーが切れたため、ネットが裂けています。
つまんで(まとめて)補修する方法はベストとは言えません。
ネット製作を専門とする職人技法で修繕します。

縫込みワイヤーが切れて裂けたネットを補修しました。
新しいワイヤーを入れ、一枚の網からダブル(二重)の形を作り、元の状態になりました­。

正面上段の固定ネットが真ん中が避けておりるので、クレーンで補修中です。
左側の上段ネットを外して、ワイヤー交換・滑車交換が完了。

右側は固定ネットは解体しました。作業車を使い補修及び補強を行います。
下段ネットは正面から2スパン伸ばして、固定ネットにします。

既存の上段ネット(1枚もの)は交換したばかりで、これから下段に新しいネットを設置­する予定です。

固定ネットの製作・取り付け、延長ネットの取り付けが終わりました。
このまま上段ネットを張り上げ、ガイドを上げたい思います。
形としてはそれで完了になると思います。

右側は新しいものなので補修はありません。
左側の上段固定ネットに破け、穴の補修がたくさんあるため、これからその補修になります。
職人たちは休憩中です。

ゴルフ練習場でネットを張っているガイドワイヤーの止め金具(クリップ)を保護しています。
金具には突起があるため、これを行うことでネットを上下した際のスレを防ぐことができ­ます。
やぶれ、穴の防止です。
職人はマツケン(松山ケンイチさん)似の、ゆうすけ君です。

完成しました。
左側は現状の上下2段(固定)のまま、メンテナンスを行いました。
上段ネットは、ワイヤー交換、滑車の交換、下段ネットは(固定)の補修です。

正面は右側1スパン、右側のネットにかけて、1枚もののネットに。下段ネットは解体。
右側のボール抜けはなくなりました。安心。

ネット昇降時の事故防止に気を付けて頂きたい所がたくさんあります。
大田原ゴルフセンターの社長さんにワイヤー巻き取り金具(シメラー)の取扱い方法をご説明しております。
社長さんは洗浄機などを自作してしまう、凄い方です。

今回の防球ネット施工のポイント

栃木県大田原市・大田原ゴルフセンター様

ポイント1)メンテナンス性の向上と工事価格の削減

左手に見える上段・下段(2枚)に分かれた固定ネットを、右側のように1枚ものの上げ­下げ可能なネットにしました。
高さが20~25m程度で、トランス(2本の強い柱)なので、1枚ネットの荷重に充分­耐えられると判断した上で、充分な強度を確保して、設置・補修のコストを下げるための提案です。

理由は、固定ネットは降ろせないため、施工前のようにリングが壊れてしまった時、風が吹くと膨らんでしまう。
補修をするにも作業車を使ったりなどコストがかかります。そういったメンテナンスの不便さも解消されます。

固定ネット、上段ネット、中段ネットのガイドワイヤーが3本から2本になり、スッキリしました。
ワイヤーの数も半分以下になっておりますので、だいぶ工事費も削減できたのでないかと思います。

ポイント2)ワイヤーを長持ちさせるため(交換費用をかけさせない)

既存の上段ネットは高さがないため、1枚の重みが少ない。そのため、ワイヤーに遊びができます。
高さのある1枚ものの網にすることで重みができため、網の自重でワイヤーの乱巻きを防ぐ事ができます。
(ウインチにキレイに巻き取りされます)

ワイヤーに遊びがあると、巻き取りした際に、癖ができる=弱くなってしまうのですが、これであれば、ワイヤーが重みで張られるため、綺麗に巻くことができます。

乱巻きをしなければ10年もつワイヤーが、乱巻きで弱ってしまい、1年や2年でダメにな­る。
これでは勿体ないですので、長持ちさせて使って頂きたいと思います。

ポイント3)現場に合わせて自社製作、強度の高い特殊加工ネットを設計

アベツネ製作所の自社工場+自社職人によるネット(網)特殊な縫い方です。
特徴は、後先2回、十字止め・・・色々な技術が詰まっています。
この施工技法を何十年も研ぎ澄ましています。現場によって網の製作形は変わります。

これにより、ネットそのものだけでなく、網のガイドワイヤーへの縫い付け、網どうしの抜けつけが非常に強靭なものになります。
この場合は、4ミリで補強+誘導ロープ、8ミリロープを添わせてリングに固定しています。
補強ロープによって、網1本よりも負荷分散されます。

細かい所で耐用年数がまったく変わってきますので、現場状況に合わせた製作が重要なんですね。
とにかく、現場ありきの製作・加工・設置、という事です。用途・場所が変われば提案も変わります。